カーテンを開くと朝の匂いがぬるかった。窓を一枚隔ててもわかる、白の匂い。緩やかな倦怠感とそれに伴う安堵がある。昨日の暑さはどこへやら、ぼやけた日光に揺らぐ作り物の自然は楚々として見えた。冷えた風に撫でられた瞼が落ちる。
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