地球の内核の温度と比べれば誤差に過ぎないような体温の違いに、普段口にしている食肉とさほど変わらない脂肪の柔らかさに、狂おしいほどに生命を感じる。 神聖:我々にエンドルフィンの過剰放出を喚起させ、高揚感を生じさせる客体を形容する言葉 君は神聖だ

声も名前も知らないのに、ふたりで過ごしたらどうなるだろうと想像をめぐらせてしまう。そんな引力。 君の白い頬に似合う花を一輪贈ろう。それから春の浜辺に行こう。水平線の臨界を見つめる君の髪が青色に混じって開く。君は決して振り返らない。僕はきっと…

東山動植物園には自転車で赴いた。Google Mapsによると概ね17分で着くそうなので大した距離ではないだろうとたかを括っていたが、名古屋市東部の常としてやたらに土地の勾配が激しく、陽射しの強さも相まって、正門案内所につく頃には些か困憊していた。定期…

指先の白さに溶ける輪郭は誰も引かれず朧、ほどけた